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日本アサーション協会

アサーションという旅

更新日:2023年8月30日


運営委員の中村菜津子と申します。どうぞよろしくお願いいたします。ブログ初登場ですので、アサーションとの出会いと今日までについて少し書いてみたいと思います。

アサーションとの出会いは、秘書実務やビジネスマナーを学生や社会人に伝える仕事を始めた30歳の頃でした。

「ノンアサーティヴ(非主張的)」に控えめに生きることを美徳と躾けられ、自分でもわりと得意と感じていた私には、最初はなかなか受け入れられない考え方でした。欧米に追いつけ追い越せの風潮もあって、日本的な奥ゆかしい心のありようが損なわれてしまう様な気持ちにさえなりました。


ただそれと同時に、これまでの私の生きづらさはここに関係するのかもしれないという直感もありました。「自己尊重」とはどういうことなんだろうか。それまで、「本当の自分」の声を大切に聴いてこなかったので、自分がどうしたいのか、今どんな感情なのかさっぱりわからなくなっていたのです。ということで、まずは自分を知ることから私のアサーションの旅が始まります。

特に時間がかかったのは意識の変換です。「社会に認めてもらうためには、どんな自分でなければならないか、わたしに足りないことは何か」という思考から、「私はどんな価値観を持っていて、どんな世の中になることを願い、どんな行動をしたいのか」に視点を変えたいのですが、なかなか世間的な評価判断から自分を解放させることができませんでした。「関係性の中でじぶんらしく」ということはずいぶんと長い間、私の旅のテーマとなりました。


当初に比べるとだいぶ解放されたなあと思えます。きっかけは一つではありませんが、大勢の方とお話をして考え方を聴かせていただいた影響は大きいと思います。

みなさんの話を聴けば聴くほど、状況も様々、願いや思いの視点や視座も様々であることがわかり、私の視野は大きく広がりました。


同時に誰もが幸せを願っているということは共通するなあという実感も毎回感じます。そのような関わりをしていく中で少しずつ何かが解放され、意識も変わっていったように思います。とは言っても完全に解放されたわけでもなく、時々無意識にひょっこりと昔の思考癖が現れていたことに後から気づくこともあります。


また、ここ10年ぐらいはチームビルディングや組織変容にも必要な考え方であると確信し活動を増やしています。不確実で複雑、不透明で曖昧なVUCAな時代にお互いのワークライフバランスを大切にしながらビジネスをしていくには、カリスマリーダーの力や先人の知恵だけではなく、自立したメンバーのアサーティヴな対話による協働がいい結果をもたらします。


自己理解をし、関係性の中で自分らしく伝え、耳を閉ざさず相手の話をじっくりと聴き、対話を重ねて相互理解をしていく。 そこにいい循環が起こることを願い、日々様々な取り組みを実践中です。

そしてまだ道半ばではありますが、この旅は人間力をあげていく、なかなかいいもんだなあと思う今日このごろです。



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